Nature ハイライト
微生物学:肝硬変と腸内マイクロバイオームとの関連
Nature 513, 7516
これまでの研究で、肝硬変などの肝臓の合併症と腸内マイクロバイオームとの関連が明らかになっている。L Liたちは今回、肝硬変患者98例と健常対照群83例から採取された排泄物サンプルについて、全マイクロバイオーム関連研究を行った。量的メタゲノミクス解析から、2つのグループ間で存在量が顕著に異なる75,245個の遺伝子が明らかになり、これらの遺伝子の多くが同種の細菌種を表す66のクラスターに分類された。これらの中で28の細菌種が肝硬変患者で豊富に存在し、その大部分が口腔由来であった(主にVeillonellaと連鎖球菌)。同定されたマーカーは肝硬変特異的な独特の遺伝子群で、著者たちは、これらの遺伝子のうちの15個を使うだけで、診断手段として使える非常に正確な識別指標の土台となり得ることを示している。
2014年9月4日号の Nature ハイライト
実験進化学:前進するのに最適な鰭
微生物学:肝硬変と腸内マイクロバイオームとの関連
がん:eIF4とがんタンパク質との相互作用
材料:コロイド膜の相分離
地球物理学:マントル・プリュームの上の表面地形
免疫:RIPK1は細胞死の活性化と阻害の両方に関わっている
がん:肝臓がんの誘導機序
ゲノミクス:編集されたゲノムから浮き彫りになること
構造生物学:糖尿病治療薬の標的であるGPR40の構造