Nature ハイライト
免疫:RIPK1は細胞死の活性化と阻害の両方に関わっている
Nature 513, 7516
RIPK1(receptor interacting protein 1 kinase)は、さまざまな細胞死経路の活性化と炎症性シグナル伝達の制御に関わっている。だが今回、2つの研究グループが対照的な方法を用いて、RIPK1は細胞死を促進するだけでなく、マウスの上皮細胞の生存を助けるという一見矛盾した機能も持っていて、こちらの機能はRIPK1のキナーゼ活性とは無関係であることを明らかにしている。RIPK1は、FADD/カスパーゼ8を介したアポトーシスおよびRIPK3依存性のネクロトーシスを防ぐことで、上皮細胞のアポトーシスとネクロトーシスを抑制している。これらの知見は、遺伝学的データとともに、RIPK1が腸および皮膚における上皮細胞の生存、恒常性および炎症のマスター調節因子であることを示唆している。
2014年9月4日号の Nature ハイライト
実験進化学:前進するのに最適な鰭
微生物学:肝硬変と腸内マイクロバイオームとの関連
がん:eIF4とがんタンパク質との相互作用
材料:コロイド膜の相分離
地球物理学:マントル・プリュームの上の表面地形
免疫:RIPK1は細胞死の活性化と阻害の両方に関わっている
がん:肝臓がんの誘導機序
ゲノミクス:編集されたゲノムから浮き彫りになること
構造生物学:糖尿病治療薬の標的であるGPR40の構造