Nature ハイライト

分光学:キラルセンシングを後押し

Nature 514, 7520

キラリティーの検出と定量化は、分析化学、生物化学から薬理学や基礎物理学まで、さまざまな分野で重要である。通常、キラリティーの検出と定量化は、円二色性や旋光性の測定によって行われる。これらの測定手順は原理的には単純だが、変動する大きなバックグラウンドに対して信号強度が弱いため、測定に限界のあることが多い。今回D Sofikitisたちは、キラル信号を特別設計のリング共振器に通せば、バックグラウンドに対してキラル信号を選択的に1000倍以上増幅できることを示している。この方法をさらに最適化すれば、現行のキラル検出限界よりも数桁感度が高くなるはずである。この結果は、多くの分野でキラルセンシングに変革をもたらし得る進歩といえる。

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