Nature ハイライト
古生物学:哺乳類系統の初期の分岐
Nature 514, 7524
ハラミヤ類は、最近まで歯の化石だけから存在が考えられていた極めて古い化石哺乳類であり、大いに繁栄した後絶滅した齧歯類様の多丘歯類に近縁だと考えられてきた。その後、頭蓋や骨格が発見されたが系統に関する混乱を深めただけで、多丘歯類と近縁だとする説、あるいはそうした類縁関係に疑問を投げ掛ける説などが入り乱れている。今回J Mengたちは、中国のジュラ紀層で見つかった新たなハラミヤ類3種について報告し、これらが多丘歯類と近縁なことを裏付けた。また、現存する哺乳類群同士の最初の分岐(一方は単孔類、もう一方は有袋類と有胎盤類)が極めて古く、三畳紀にまでさかのぼることも明らかにした。
2014年10月30日号の Nature ハイライト
古生物学:哺乳類系統の初期の分岐
心血管生物学:間葉内皮転換による心臓修復
構造生物学:PRC1ユビキチン化モジュールの構造
宇宙:星形成における磁気モーメント
宇宙:GG Tau Aにおける惑星形成の可能性
量子物理学:レビトンによって可能となった電子量子トモグラフィー
気候科学:最終退氷期における炭素循環の変化
進化生物学:海綿動物におけるAntennapediaクラス遺伝子の進化
免疫学:腸内微生物にとって良い宿主