Nature ハイライト

量子物理学:レビトンによって可能となった電子量子トモグラフィー

Nature 514, 7524

1996年にL Levitovたちによってその存在が予言されたレビトンと呼ばれる新しい型の準粒子が、昨年初めて作られた。レビトンは清浄な良く制御された量子状態にある単一電子からなる。この状態は金属中を伝搬でき、電子回路において量子情報のロバストなキャリアーとして利用できると思われる。C Glattliたちは今回、レビトンの形をした電子の波動関数に関する完全な知識が得られることを示している。こうした量子トモグラフィー測定は、電子に対してこれまで不可能であった。このような新しい手法が使用可能となったことで、電子量子光学機器を開発する新しい道が開かれるだろう。

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