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構造生物学:PRC1ユビキチン化モジュールの構造

Nature 514, 7524

ポリコームグループのタンパク質は、高等真核生物で発生の際に調節を受ける遺伝子の発現を抑制する。ポリコーム抑制複合体1(PRC1)は、E3ユビキチンリガーゼサブユニットであるRing1BとBmi1を使い、E2ユビキチン結合酵素のUbcH5cと協働して、ヒストンH2Aをユビキチン化する。今回、S Tanたちは、ヌクレオソーム・コア粒子と結合したPRC1ユビキチン化モジュールの結晶構造を報告している。この構造から、ヒストン修飾酵素の基質特異性が、触媒部位から空間的に離れたヌクレオソーム表面との多数の相互作用により獲得される仕組みが明らかになり、基質認識にE2酵素が予想外の役割を果たしていることが分かった。また、今回の新たなデータに基づいて、これと近縁のH2A E3リガーゼBRCA1のヌクレオソーム結合モデルが作られた。これは、BRCA1のヒストン修飾活性が発生やがんの素因に果たす役割の解析に使えると考えられる。

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