Nature ハイライト 進化:多肉植物繁栄のいきさつ 2004年1月1日 Nature 427, 6969 アフリカ南部に固有の1,500種以上からなる植物集団は、今から900万年前より後に登場し爆発的に種数を増やした。この集団の進化速度は、植物で従来知られている進化の速度をはるかに上回っている。C Klakたちは、アフリカ南部の西海岸に沿った多肉植物乾燥林に生育するツルナ科の多肉植物を調べた。この地域には1,750種を超えるツルナ科植物が生育しており、木のようなものから、サボテン収集家におなじみの小石のような葉が2枚あるだけのリトープス(イシコロマツバギク)のように小さなものまで、大きさも形もさまざまである。ここに生育するツルナ科植物はすべて、極度の乾燥に耐えるのに役立つ肉厚の葉と堅い細胞壁などの特徴を備えている。アフリカ南部のこの地域には他のどこにも見られない植物が多数生育しており、地球上にある「生物多様性ホットスポット」の1つにあげられている。 2004年1月1日号の Nature ハイライト 進化:アジアにいた昆虫食の初期霊長類 進化:多肉植物繁栄のいきさつ 宇宙:ダークエネルギーの地図 海洋:栄養に満ちた南大洋 医学:無作法は遺伝のせい? 電子工学:さらなる小型化 生態:植物細胞壁を緩める線虫 目次へ戻る