Nature ハイライト 脳:バイリンガルになると脳の灰白質が変化する 2004年10月14日 Nature 431, 7010 バイリンガルの人の脳では、言葉の流暢性に関係する脳領域の灰白質の密度が高くなっていることが、今週号のBrief Communicationsで報告されている。この結果からすると、成人する前に母語以外の第2の言葉を修得することで、脳の構造に影響がもたらされるらしい。A Mechelliたちは、第2の言語を子ども時代と成人後のどちらかの時期に修得したバイリンガルの人(英語とイタリア語)の脳を、母語しか使えないモノリンガルの人の脳と比較してみた。すると、第2言語を覚えた年齢が低いほど、またその言語の習熟度の高い人ほど、左脳の下頭頂皮質の灰白質密度が高かった。 2004年10月14日号の Nature ハイライト 化石:「眠れる竜」に鳥の寝姿の起源をみる 生化学:輸送体の構造はサラダボウル型 物理:太めのヘリウムでも融合は早くない 宇宙:火星の水の謎解明が一歩進んだ Insight:神経の可塑性と演算処理 脳:バイリンガルになると脳の灰白質が変化する 目次へ戻る