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公衆衛生:炭疽病抑止は予防接種より迅速な対応で

Nature 432, 7019

炭疽病の流行を阻止するには、相当大がかりな集団予防接種プログラムを実施するのでなければ、発生後にねらいを絞って迅速に行う対応のほうが有効だとする報告が、今週号に掲載されている。 2001年後半に米国で起こったような炭疽病発生を抑え込むのに最良の戦略は、R Brookmeyerたちによると、炭疽菌にさらされた人々に抗生物質を投与するまでの時間を最小限にすることだという。彼らの算定によると、炭疽菌にさらされた人々全員に暴露から6日以内に抗生物質を投与し始めれば、ほぼ70%が発症せずにすむという。投与開始までに10日以上かかると(2001年の米国で炭疽菌にさらされた郵便局職員の多くはこれくらい待たされた)、この数字は50%を切ってしまう。 こうした予防率は、接種率がものすごく高くない限り集団予防接種では改善されないようだ。Brookmeyerたちの今回の解析結果は、生物テロから市民を守る公衆衛生財源の最善の割り当てかたを判断する際に役立つだろう。

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