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遺伝子工学:心臓に優しい魚油を作るマウス

Nature 427, 6974

マウスに線虫遺伝子を組み込むことによって、ヒトの心臓病の予防に役立つとされるオメガ-3油を作らせることができた。この発見を家畜にうまく応用できれば、より健康によい卵や牛乳、肉類を作る道が開けるかもしれない。 線虫Caenorhabditis elegansfat-1遺伝子を発現するマウスは、オメガ-6脂肪酸をもっと体によいオメガ-3脂肪酸へと変換できるとJ Kangたちが報告している。哺乳類は普通、この変換を行えない。 栄養学者たちによれば、オメガ-3脂肪酸の豊富な食事はおすすめだ。この脂肪酸は本来なら魚から得られるものなので、現在は家畜に魚粉を食べさせて、オメガ-3脂肪酸が含まれるようにしている。しかし、この方法は高価につく。著者たちは「家畜に遺伝子を組み込んで、自分でオメガ-3脂肪酸が作れるようにすれば、心臓に優しい食物を作る代替法になるかもしれない」と述べている。

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