Nature ハイライト

化学物理学:極低温分子を制御する

Nature 535, 7610

極低温分子を研究する原子物理学の進展による恩恵が、化学にもたらされようとしている。特に、量子領域に到達して極低温分子の基本的な化学過程を調べれば、化学の基本的な構成要素に関する豊富な知見が得られる可能性がある。今回T Zelevinskyたちは、極低温88Sr2分子の光解離を調べて、障壁のトンネリング、反応生成物の物質波干渉、禁制経路を含む多様な量子効果を明瞭に観察した。高いレベルで制御できる今回の手法によって、長距離分子ポテンシャルのような重要な量の高精度測定が将来できるようになる可能性がある。

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