Nature ハイライト

Cover Story:フィルム製造機:グラフェンを用いたリモートエピタキシーによって基板がコピー機に変わる

Nature 544, 7650

表紙は、リモートエピタキシーによるフレキシブルフィルムの繰り返し生産の想像図である。エピタキシーは、半導体業界で広く用いられており、多くのデバイス向けの材料が製造されているが、費用が高いため、この手法は特定の材料に限定されている。今回J Kimたちは、基板の上に単層グラフェンを配置し、その上に「エピ層」をエピタキシャル成長させるという、この制約を克服できる方法を提案している。グラフェン層はエピタキシャル成長を妨げないが、このグラフェン層によって、作られたフィルムを基板から容易に剥離できるようになるため、基板を再利用できることが重要である。支持基板から半導体フィルムを「コピー・アンド・ペースト」し、目的の基板に転写できることから、今回の結果は、フォトニクスやフレキシブルエレクトロニクスにおけるヘテロ集積化に影響を与える可能性がある。

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