Nature ハイライト
エピジェネティクス:非カノニカルなゲノムインプリンティング
Nature 547, 7664
哺乳類では、受精後の父系クロマチンと母系クロマチンのエピジェネティック特性は異なっているが、その後の発生の間に、インプリンティングされた遺伝子を除いて、大部分は均質化される。今回Y Zhangたちは、接合子と桑実胚で、親の対立遺伝子に特異的なクロマチン接近可能性をゲノム規模でプロファイリングし、それとともにDNAのメチル化とヒストンH3K27me3のパターンも解析した。その結果、H3K27me3は、ゲノムインプリンティングで母系対立遺伝子を抑制する、DNAメチル化に依存しない機構の1つであることが分かり、この非カノニカルな機構に依存してインプリンティングされる新しい遺伝子群が明らかになった。
2017年7月27日号の Nature ハイライト
腫瘍免疫学:PTPN2の欠失が腫瘍抑制を高める
エピジェネティクス:非カノニカルなゲノムインプリンティング
応用物理学:脳ネットワークのコンピューター化で音声認識
有機化学:柔軟な抗生物質の構造を突き止める
環境科学:生物多様性喪失の脅威は手付かずの景観で最大となる
神経科学:シナプスが情景を設定する
がん:脂質の分解が治療抵抗性をもたらす
遺伝学:放射線曝露の副次的影響についての分子レベルの手掛かり
構造生物学:カンナビノイド受容体の構造