Nature ハイライト
気候科学:グリーンランドの成長するデルタ
Nature 550, 7674
気候変動によって、例えば、波の活動の増大の結果として、海岸線が侵食される可能性があるが、その正味の影響は生産的な力と破壊的な力の釣り合いに依存する。今回M Bendixenたちは、グリーンランド南西部のデルタは、20世紀中盤の安定期の後、過去数十年にわたって拡大していることを示している。デルタの拡大は、海氷が減少しグリーンランド氷床からの融解水が増加した期間に生じた。沿岸線の多くは、まだ危機にひんしているが、こうした知見は、温暖化する気候において生じる緊密な相互作用を明らかにしている。氷の減少は、堆積物輸送の増大につながり、その結果、グリーンランドのデルタは後退するのではなく、拡大したと思われる。
2017年10月5日号の Nature ハイライト
幹細胞:胚発生における遺伝子機能を調べる
タンパク質設計:標的治療用の「デザイナータンパク質」
天文学:異なる種類の超新星
工学:コンピューターによる構造設計
フォトニクス:X線装置用の印刷可能なペロブスカイト
太陽電池:高効率太陽電池の大面積化
気候科学:グリーンランドの成長するデルタ
生態学:緯度に伴う森林多様性の変化
ウイルス学:ウイルスがZAPによる認識を回避する方法
がん:HATを阻害して腫瘍を狙い撃ち