Nature ハイライト
構造生物学:膜に結合したレトロマーのクローズアップ
Nature 561, 7724
細胞内膜輸送(メンブレントラフィック)では、膜で囲まれたさまざまな区画から小胞が絶え間なく出芽し、別の区画に融合する。例えば、真核生物で保存されているレトロマータンパク質複合体は、細管構造の形成に関わり、この細管は次いで多数の膜貫通タンパク質をエンドソームから細胞膜、あるいはトランスゴルジネットワークへと運ぶ輸送体となる。B Collinsたちは今回、膜に結合したレトロマー複合体(Vps26–Vps29–Vps35)をソーティングタンパク質Vps5と共にin vitroで再構築した。次いで、クライオ(極低温)電子線トモグラフィー法を用いて、Vps5は膜を直接覆っていて、不均一な編成のレトロマー複合体と膜との間の非直接的相互作用を橋渡ししていることを明らかにした。
2018年9月27日号の Nature ハイライト
ゲノミクス:造血幹細胞の生涯の軌跡
免疫学:広域中和抗体の臨床応用
生化学:de novo βバレルの設計
構造生物学:片頭痛に関係するCGRP受容体の構造がついに明らかになった
材料科学:自律的に再構成されるメタマテリアル
光学材料:自己給電型フレキシブルエレクトロニクスに向けて
古生物学:初期の哺乳類が小さかった理由は顎の力学的構造で説明できる可能性がある
神経回路:対象物の能動的感知に体性感覚皮質は不要かもしれない
神経科学:体性感覚皮質は脊髄での触覚情報処理を調節する
細胞生物学:微小核における核膜組み立て異常の理解
構造生物学:膜に結合したレトロマーのクローズアップ