Nature ハイライト
生化学:de novo βバレルの設計
Nature 561, 7724
βバレルでは中心軸の周りにβストランドが規則的に配置されていることが、タンパク質設計のためのパラメーターを使ったシンプルなモデル化をこれまで阻んできた。今回、D Bakerたちは対称性を破ることによって、初めてのβバレルデザイナータンパク質群、すなわちサイズが天然のGFPの半分以下の一連の蛍光タンパク質を、第一原理から作製した。彼らが導入したドッキング・アルゴリズムの「rotamer interaction field」法は、アミノ酸配列と剛体の自由度を同時に最適化する手法で、これは小分子を結合するための特別仕立ての空洞を持つ他のタンパク質をde novo設計する道を開く。この方法には、リガンド結合タンパク質、センサー、触媒のような非常に多くの応用が考えられる。
2018年9月27日号の Nature ハイライト
ゲノミクス:造血幹細胞の生涯の軌跡
免疫学:広域中和抗体の臨床応用
生化学:de novo βバレルの設計
構造生物学:片頭痛に関係するCGRP受容体の構造がついに明らかになった
材料科学:自律的に再構成されるメタマテリアル
光学材料:自己給電型フレキシブルエレクトロニクスに向けて
古生物学:初期の哺乳類が小さかった理由は顎の力学的構造で説明できる可能性がある
神経回路:対象物の能動的感知に体性感覚皮質は不要かもしれない
神経科学:体性感覚皮質は脊髄での触覚情報処理を調節する
細胞生物学:微小核における核膜組み立て異常の理解
構造生物学:膜に結合したレトロマーのクローズアップ