Nature ハイライト
材料科学:柔粘性結晶を用いる冷却技術
Nature 567, 7749
世界中の人々が冷却によって食品貯蔵や空調を行っており、現在、世界の電力の25〜30%が冷却技術によって消費されていると推定されている。蒸気の圧縮に頼る技術から固体材料を活用する技術へと転換することで、冷却技術のエネルギー使用と環境への影響が低減できると考えられている。しかし、既存の固体熱量材料(外部刺激に応答して温度変化を示す材料)の性能が低いため、現在その応用が制限されている。今回B Liたちは、柔粘性結晶における巨大圧力熱量効果(圧力誘起温度変化)を実証し、この効果によって次世代固体冷却技術が実現される可能性があると期待している。
2019年3月28日号の Nature ハイライト
がん遺伝学:がんにおけるヒストン変異の解析
構造生物学:細菌内膜からのリポ多糖の移動
量子物理学:量子プロセッサーの誤り軽減
材料科学:柔粘性結晶を用いる冷却技術
がん治療:組織球性新生物におけるMEK阻害
免疫学:T細胞寛容におけるNR4A1の役割
免疫学:NR4A欠損T細胞は腫瘍負荷を軽減する
エピジェネティクス:ヒストンのセロトニン化
乳がん:ストレスホルモンが転移を促進する
分子生物学:BRCA1はMYCNが誘導する転写を救済する