Nature ハイライト

免疫学:NR4A欠損T細胞は腫瘍負荷を軽減する

Nature 567, 7749

A Raoたちは今回、マウス腫瘍モデルの固形腫瘍に対する養子T細胞移入療法におけるT細胞機能の転写制御を評価した。この研究から、T細胞の慢性刺激に関連する共有プログラムが、転写因子であるNFATとNR4Aによって引き起こされることを示す証拠が得られた。このプログラムは、サイトカイン産生の低下および抑制性受容体発現の上昇に一致して、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞の機能を制限する。Nr4a欠損CAR T細胞では、転写プログラムが疲弊からエフェクター機能増強へと移行するために、こうした細胞の移入によって腫瘍負荷が減少し、生存が延長することが示された。この研究から、NR4Aの単独阻害や他の治療法との併用が、CAR T細胞療法の有効性を高める有望な手法になる可能性を示唆している。

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