Nature ハイライト
量子物理学:浮揚したダイヤモンドのスピンと運動の結合
Nature 580, 7801
1世紀以上前、アインシュタインとドハースは、強磁性物質中の整列したスピンが作る磁気モーメントを切り替えると、機械的な運動、すなわちその物質の回転が生じることを実証した。今回G Hétetたちは、はるかに少ない数のスピンが、浮揚した物体にトルクを誘起できることを実証している。具体的には、多数の窒素–空孔中心のスピンと捕捉されたダイヤモンド粒子の配向とを結合させた。この結合によって、スピン状態の機械的な読み出しと、浮揚したダイヤモンドのスピン冷却とレーザー発振の実現が可能になった。今回の結果によって、室温でのスピンの読み出し、ナノスケールトルクの高精度検出の改善、量子シミュレーションの実行が可能になると考えられる。
2020年4月2日号の Nature ハイライト
核物理学:原子核の鏡映非対称性の解明
量子物理学:浮揚したダイヤモンドのスピンと運動の結合
有機化学:化学反応の可能性のマッピング
有機化学:光によって形成される強力な還元触媒
海洋保全:南大洋の生態系の衛星追跡
がんゲノミクス:中国人男性の前立腺がんのゲノムアトラスとエピゲノムアトラス
発生生物学:ヒトの分節時計の特性解析
発生生物学:分節時計の特性解析
発生生物学:ヒトの分節時計のモデル化
細胞生物学:アポトーシス細胞の代謝物セクレトームが、周辺の細胞の遺伝子発現プログラムに影響を与える
胚形成:受精後のゲノム構造の動的変化