Nature ハイライト
有機化学:化学反応の可能性のマッピング
Nature 580, 7801
活性化されたカルボン酸とアミンのカップリングによるアミド結合の形成は、製薬業界において最もよく用いられている反応である。しかし、アミド形成以外にも、アミンと酸の結合の仕方は数多く存在する。今回T Cernakたちは、1つのアミンと1つの酸の間で起こり得る全ての化学変換を計算でマッピングしている。「ドラッグライクな」化合物の官能基化によって例証されている通り、得られた生成物の物理化学的特性は大幅に異なっていた。アミドではなくエステルを生成する脱アミノ的カップリングでは、新しい反応の実現可能性が示されている。今回の研究は、合成化学を、反応の(自動)発見の検討に十分な一連の可能性として見直すことを目指した試みである。
2020年4月2日号の Nature ハイライト
核物理学:原子核の鏡映非対称性の解明
量子物理学:浮揚したダイヤモンドのスピンと運動の結合
有機化学:化学反応の可能性のマッピング
有機化学:光によって形成される強力な還元触媒
海洋保全:南大洋の生態系の衛星追跡
がんゲノミクス:中国人男性の前立腺がんのゲノムアトラスとエピゲノムアトラス
発生生物学:ヒトの分節時計の特性解析
発生生物学:分節時計の特性解析
発生生物学:ヒトの分節時計のモデル化
細胞生物学:アポトーシス細胞の代謝物セクレトームが、周辺の細胞の遺伝子発現プログラムに影響を与える
胚形成:受精後のゲノム構造の動的変化