Nature ハイライト

Cover Story:ENCODE計画:DNAエレメントの百科事典の第三段階

Nature 583, 7818

今週は、ENCODE(DNAエレメントの百科事典)計画の第三段階で得られた結果の公表がめじろ押しである。今週号のNatureでは9報の論文が、オンラインや他のいくつかのジャーナルに掲載された論文と共に、ヒトとマウスのゲノムにおける候補機能エレメントのこれまでで最も包括的なカタログを調べている。概説論文では、ENCODE計画コンソーシアムが、約6000の実験で得られたデータセットを基にまとめられた、この百科事典の新たなエレメントの概要を報告している。今週号に掲載された論文の大半は、候補シス調節エレメント(cCRE)と呼ばれる、遺伝子転写を調節している可能性のあるDNA領域を調べたものである。J Eckerたち、B Renたち、B Woldたちによる3報の論文では、マウスの胚発生中のcCREが調べられており、W MeulemanとJ VierstraとJ Stamatoyannopoulosたちの論文では、数百種のヒトの細胞と組織のcCREと転写因子フットプリントがマッピングされている。また、M Snyderたちは、24のヒト細胞タイプのクロマチンループをマッピングし、E Mendenhallたちは、ヒト肝細胞株において活性な全クロマチン関連タンパク質のほぼ4分の1のゲノム規模の結合をマッピングしている。さらに、B Graveleyたちは、複数のアッセイを統合してRNA結合タンパク質とその機能エレメントの包括的な分析を行っている。最後に、Perspectiveでは、ENCODE計画コンソーシアムがENCODE計画の全体像と展望について説明している。(特設ページ

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