Nature ハイライト
免疫学:腫瘍微小環境の制御性T細胞は乳酸を栄養源として優先的に使用できる
Nature 591, 7851
腫瘍細胞は、局所環境において必須栄養素と酸素を枯渇させ、腫瘍特異的エフェクターT細胞に対して毒性の中間体を産生する。G DelgoffeとM Watsonたちは今回、免疫抑制性の制御性T(Treg)細胞が、腫瘍微小環境のような低グルコース状態では、解糖系最終産物である乳酸の取り込みと代謝に関連する遺伝子の発現を上昇させることを示している。乳酸輸送体Slc16a1(MCT1)をTreg細胞限定的に欠失させたマウスでは、腫瘍の増殖がよりよく制御された。
2021年3月25日号の Nature ハイライト
計測学:最高精度の周波数比測定
材料科学:ナノスケールの秩序を持つ巨視的な固体
海洋科学:全球の海洋混合層底部における成層の増大
生物地球化学:植物と土壌の間の炭素の取引
神経回路:学ぶことを学ぶ
マイクロバイオーム:腸の微生物相の組み立てを支える生態学的相互作用
コロナウイルス:SARS-CoV-2に対する記憶B細胞応答の6か月にわたる進化
免疫学:腫瘍微小環境の制御性T細胞は乳酸を栄養源として優先的に使用できる
細胞生物学:ケーブルと雲と彗星によるミトコンドリアの分配
分子生物学:セントロメア領域のクロマチンを不安定化する