Nature ハイライト 進化:脊椎動物での「最初」の生仔出生例 2008年5月29日 Nature 453, 7195 はるか昔に絶滅した板皮類は大いに栄えた多様な魚類分類群であり、顎をもつ脊椎動物として最も原始的なものと考えられている。しかし、仔を生きた状態で産む「生仔出生」ができないほど原始的ではなかったようだ。オーストラリアのデボン紀後期のゴーゴー(Gogo)累層(約3億8,000万年前)から出土した、新種の板皮類のすばらしい化石には、出産をした証拠が保存されていた。1体の大きな胎仔が、鉱化した臍帯で母体につながっていたのである。これは、脊椎動物の生仔出生としてはこれまで発見された中で最古のものであり、現在のサメやエイの一部と似た生殖生物学的性質を明らかにしている。 2008年5月29日号の Nature ハイライト 気候:温度データを補正する 進化:脊椎動物での「最初」の生仔出生例 進化:性とマラリア原虫 医学:インフルエンザウイルスは熱帯生まれ 宇宙:炎環をもつマグネター 物理:球の充填を計算する 材料:表面の反応性を高める 医学:モノクローナル抗体の産生を促進する 目次へ戻る