Nature ハイライト 宇宙:炎環をもつマグネター 2008年5月29日 Nature 453, 7195 マグネターは自転する中性子星で、「通常の」電波パルサーより、少なくとも1桁以上強力な磁場をもっている。現在マグネターとして知られているものは10個程度しかなく、この星の進化の歴史ははっきりわかっていない。状況証拠からは、マグネターの前駆天体は大質量星だろうと考えられていたが、マグネターSGR 1900+14を取り巻く環あるいは殻が赤外線観測により発見されたことで、これがはっきりした。スピッツァー望遠鏡による観測結果は、マグネターの周囲に塵の存在しない空洞領域が存在することに一致しており、この空洞はおそらく1998年8月にマグネターから放出された巨大フレアによって生じたと考えられ、大質量星集団のかかわりが強く示唆される。 2008年5月29日号の Nature ハイライト 気候:温度データを補正する 進化:脊椎動物での「最初」の生仔出生例 進化:性とマラリア原虫 医学:インフルエンザウイルスは熱帯生まれ 宇宙:炎環をもつマグネター 物理:球の充填を計算する 材料:表面の反応性を高める 医学:モノクローナル抗体の産生を促進する 目次へ戻る