Nature ハイライト 材料:表面の反応性を高める 2008年5月29日 Nature 453, 7195 反応性の高い表面をもつ単結晶の二酸化チタン(TiO2)は、エネルギー研究や環境面での応用に有望である。だが、反応性の高い表面は、表面エネルギーの最小化が原因で結晶成長中に消失しやすい。したがって、天然に存在する結晶形のTiO2で、入手しやすいアナターゼ型のほとんどでは、反応性の高い{001}ファセット(小面)ではなく、熱力学的に安定な{101}ファセットが支配的(90%以上)である。Yangたちは、アナターゼ型TiO2のフッ化水素酸処理により、この状況を改善している。理論予測に基づき、47%が反応性{001}ファセットをもつ均一なアナターゼ型TiO2単結晶が合成された。今回の研究は、非金属原子を表面制御剤として一般的に使う道を開くかもしれない。 2008年5月29日号の Nature ハイライト 気候:温度データを補正する 進化:脊椎動物での「最初」の生仔出生例 進化:性とマラリア原虫 医学:インフルエンザウイルスは熱帯生まれ 宇宙:炎環をもつマグネター 物理:球の充填を計算する 材料:表面の反応性を高める 医学:モノクローナル抗体の産生を促進する 目次へ戻る