Nature ハイライト

量子物理学:プログラム可能な磁気格子としての量子プロセッサー

Nature 560, 7719

リチャード・ファインマンは、量子コンピューターで量子系をシミュレートする構想を抱いていた。汎用量子コンピューターは依然として長期的目標だが、この構想に向けた進展によって技術開発が急速に進み、今では量子アニーリングを利用したプロセッサーによって大規模量子シミュレーションを実施できるようになった。A Kingたちは今回、1800個の超伝導キュービットを用いて、トポロジカル二次元系における通常とは異なるタイプの相転移であるコスタリッツ–サウレス転移の量子シミュレーションを実証し、古典的シミュレーションと一致する結果を得ている。著者たちは、量子プロセッサーをプログラム可能な磁気格子として用いる今回の方法が、エキゾチック物質のシミュレーションや開発に広く用いられる可能性があると考えている。

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