Nature ハイライト
微生物学:成体の腸が微生物相を獲得する仕組み
Nature 560, 7719
出生後の時期は、微生物相や免疫恒常性の発達にとって特に重要な役割を果たしているが、この新生児のプライミング期に細菌群集の組成を形作る機構はよく分かっていない。今回、マウス新生仔の腸上皮において、免疫受容体であるTLR5が日齢依存的に発現し、これが有鞭毛細菌を排除するように働く選択を誘導して、生涯にわたる微生物相の組成に影響を与えることが報告されている。この研究は、個体の健康に重要な成体の腸内微生物相の組成が、乳児期早期に形成され得る機構の一端を明らかにしている。
2018年8月23日号の Nature ハイライト
分子生物学:CPEB4がリスク遺伝子を調節する仕組み
構造生物学:Orcoのクライオ電子顕微鏡構造は昆虫嗅覚の基盤についての手掛かりをもたらす
量子物理学:プログラム可能な磁気格子としての量子プロセッサー
物性物理学:パターンの記憶には2つの秩序が必要
古生物学:真のカメ類はいつ出現したのか
微生物学:成体の腸が微生物相を獲得する仕組み
生物学的手法:RNAのスナップショットをつなぎ合わせて細胞系譜を示す
医学研究:ケトン食療法がある種の抗がん剤への応答を改善する可能性
分子生物学:IP6はHIV-1の集合と成熟を促進する