Nature ハイライト

Cover Story:妊娠の秘密:母体由来の独特な細胞タイプが胎盤の成長を支えている

Nature 563, 7731

妊娠初期に生じる細胞の変化は、生殖の成功に向けた基礎を作る。今回S Teichmannたちは、母体と発育中の胎児の間の界面の単一細胞アトラスを提示している。著者たちは、妊娠第1三半期の胎盤とそれらに対応する母体の血液および脱落膜細胞から得た約7万の単一細胞のRNA塩基配列解読を行った。その結果、発育中の胎児を支えるために形成される細胞タイプと細胞間連絡ネットワークの著しい複雑さが明らかになった。このネットワークは、胎盤が子宮壁に着床して発達する際に、母体の免疫系が適応して胎盤を維持していることを示している。この単一細胞アトラスは、妊娠高血圧腎症(子癇前症)や死産などの妊娠に伴うさまざまな問題の原因を特定するのに役立つはずである。

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