Nature ハイライト
天体物理学:クエーサーの中心部を見る
Nature 563, 7733
超大質量ブラックホール近傍の高速運動によって広がった輝線は、クエーサーの特徴である。これまでの観測では空間分解能が不十分であったため、こうした運動が(内側または外側への)全体運動に起因するのか、軌道運動するガス雲に起因するのかを決定するのは難しかった。今回E Sturmたちは、クエーサー3C 273を10−5秒角の分解能で近赤外観測した結果を報告している。この分解能は、光源の距離に対して0.03パーセクに相当する。広輝線の領域は、質量が太陽の3 × 108倍のブラックホールを軌道運動している、重力により束縛された物質の厚い円盤から生じており、その半径は150光日であると示唆された。
2018年11月29日号の Nature ハイライト
アルツハイマー病:ニューロンにおける体細胞遺伝子組換え
機能ゲノミクス:二本鎖切断の修復結果を予測する
植物科学:ストリゴラクトン認識は複雑な過程である
天体物理学:クエーサーの中心部を見る
量子物理学:音響の量子制御
気候科学:海洋と大気の経路によって南極大陸へ伝わった北半球の気候の急激な変化
古人類学:ネアンデルタール人の生活はそれほど過酷ではなかった
発生生物学:外有毛細胞と内有毛細胞の分化
発生生物学:Heliosは聴覚に必要である
微生物学:MRSAはグリカンを変化させて免疫を回避する
がん:マンノースで腫瘍増殖を抑える