Nature ハイライト
量子物理学:音響の量子制御
Nature 563, 7733
機械運動の量子状態は、量子情報や計測学にとって豊かで有望なリソースになる。そのため、音響自由度の制御は、光の非古典的状態で実現されているのと同様に、活発な研究方向の1つであり、オプトメカニカルシステムからエレクトロメカニカルシステムまでさまざまなプラットフォームで調べられている。今回2つの研究グループが、音響共振器の状態の制御レベルを改善する方法を示している。Y Chuたちは、バルクの音響波共振器中に多フォノン・フォック状態を制御して生成できることを実証し、この状態を再構成して測定することで、生成した状態の量子性を確かめている。A Clelandたちは、表面音響波共振器を調べ、0フォノンと1フォノンのフォック状態の非古典的な重ね合わせを生成したことを報告している。こうした実験は、量子音響学分野のさらなる発展を促すはずである。
2018年11月29日号の Nature ハイライト
アルツハイマー病:ニューロンにおける体細胞遺伝子組換え
機能ゲノミクス:二本鎖切断の修復結果を予測する
植物科学:ストリゴラクトン認識は複雑な過程である
天体物理学:クエーサーの中心部を見る
量子物理学:音響の量子制御
気候科学:海洋と大気の経路によって南極大陸へ伝わった北半球の気候の急激な変化
古人類学:ネアンデルタール人の生活はそれほど過酷ではなかった
発生生物学:外有毛細胞と内有毛細胞の分化
発生生物学:Heliosは聴覚に必要である
微生物学:MRSAはグリカンを変化させて免疫を回避する
がん:マンノースで腫瘍増殖を抑える