Nature ハイライト
考古学:東洋のルヴァロワ
Nature 565, 7737
中国の旧石器時代の考古学の問題の1つに、約4万~3万年前に、握斧や礫器から、ヨーロッパやアフリカで見られネアンデルタール人や初期の現生人類と関係する「第3様式」(すなわち「ルヴァロワ」)の調整石核技術が現れることなく、より近代的な石刃技術への直接的な移行が起こったように見えるというものがある。今回、中国南西部貴州省の観音洞で出土した第3様式の石器が、光ルミネッセンス年代決定法によって17万~16万年前のものと推定されたことが示されている。これは、アジアの考古学的記録にあった不可解な空白を埋めるものであり、現生人類の広がりに関する我々の理解に影響する可能性がある。
2019年1月3日号の Nature ハイライト
電子デバイス:スピントロニクス論理で計算する
構造生物学:プロテアソームがとる7つの状態のクライオ電子顕微鏡構造
物性物理学:トポロジカル相の超高速制御
氷河学:グリーンランドの融解水がメタンを大気に放出させる
考古学:東洋のルヴァロワ
神経科学:平行した経路が疼痛経験に対して異なる行動応答を駆動する
植物科学:親世代の形質を保持するクローンイネ
生化学:代謝で腎臓損傷を予防
タンパク質設計:設計して作られたタンパク質ペア
化学生物学:アシル中間体を捕捉する