Nature ハイライト
タンパク質設計:設計して作られたタンパク質ペア
Nature 565, 7737
DNAポリマーにはモジュール性があり、別のDNA鎖と、あるいはTALENのような設計して作られたデザイナータンパク質から突き出ている多様なアミノ酸側鎖と相互作用して、数え切れないほど多くのヘテロ二量体を作り出すことができる。しかし、タンパク質同士の相互作用は形の相補性に依存するため、一般化はこれまで難しかった。今回D Bakerたちは、ヘリックス4本からなる骨格を持ち、中央の軸の周りの超らせん化の程度がさまざまなモデルを数百万種設計し、広範囲にわたる水素結合ネットワークを収容できる骨格をその中から見つけ出して、16種類のヘテロ二量体を作製した。これらのヘテロ二量体は、変性させた後に構成要素である32本のポリペプチド鎖を混合しても、再度特異的に形成することができる。直交性タンパク質ヘテロ二量体の大規模セットが設計できるようになれば、合成生物学でタンパク質を基盤とした新しいタイプの制御論理を利用するのに役立つだろう。
2019年1月3日号の Nature ハイライト
電子デバイス:スピントロニクス論理で計算する
構造生物学:プロテアソームがとる7つの状態のクライオ電子顕微鏡構造
物性物理学:トポロジカル相の超高速制御
氷河学:グリーンランドの融解水がメタンを大気に放出させる
考古学:東洋のルヴァロワ
神経科学:平行した経路が疼痛経験に対して異なる行動応答を駆動する
植物科学:親世代の形質を保持するクローンイネ
生化学:代謝で腎臓損傷を予防
タンパク質設計:設計して作られたタンパク質ペア
化学生物学:アシル中間体を捕捉する