Nature ハイライト
がん:RBタンパク質は腫瘍発生のさまざまな段階で機能する
Nature 569, 7756
D Feldserたちは今回、肺がんのマウスモデルで、腫瘍発生と転移のさまざまな段階の抑制における腫瘍抑制因子RBの役割について報告している。RBは、腫瘍プログレッション時に必要なMAPKシグナル伝達を阻害する役割を担っていることが分かった。さらに、RBを不活性化すると、細胞系譜逸脱や転移が促進されることが判明した。RBの不活性化には、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)2によるRBのリン酸化が重要である。従って、CDK2の喪失や阻害は、RB再活性化作用を持つCDK4/6阻害剤に対する腫瘍細胞の感受性を高める。
2019年5月16日号の Nature ハイライト
量子物理学:量子シミュレーションの新しい方法
糖尿病:インスリン産生細胞への道筋を解明
惑星科学:月の裏側のマントル鉱物
地球化学:揮発性物質に富むバミューダ諸島の生成源
人類学:高地に適応していたデニソワ人
分子生物学:マイクロRNAによるブタの心臓修復がもたらす悪影響
がん:RBタンパク質は腫瘍発生のさまざまな段階で機能する
腫瘍免疫学:免疫療法の副作用を防止する
生物工学:塩基エディターのトランスクリプトーム規模での編集活性
分子工学:金の針でとじられた奇抜なタンパク質ケージ