Nature ハイライト
腫瘍免疫学:免疫療法の副作用を防止する
Nature 569, 7756
免疫チェックポイント阻害は、がん治療における有望な戦略だが、大腸炎や自己免疫応答といった重大な副作用をもたらすことがある。I Meleroたちは今回、大腸炎の症状を軽減することが知られているTNFアンタゴニストの予防的投与が、免疫チェックポイント阻害の併用療法を行った後の有害事象の軽減を助けるかどうかをマウスモデルを使って調べた。予防的投与によって免疫に関連した有害事象が軽減されることが明らかになり、また免疫療法の抗腫瘍効果が増強された。この結果は、疲弊したエフェクターT細胞の回復と関連しているかもしれない。
2019年5月16日号の Nature ハイライト
量子物理学:量子シミュレーションの新しい方法
糖尿病:インスリン産生細胞への道筋を解明
惑星科学:月の裏側のマントル鉱物
地球化学:揮発性物質に富むバミューダ諸島の生成源
人類学:高地に適応していたデニソワ人
分子生物学:マイクロRNAによるブタの心臓修復がもたらす悪影響
がん:RBタンパク質は腫瘍発生のさまざまな段階で機能する
腫瘍免疫学:免疫療法の副作用を防止する
生物工学:塩基エディターのトランスクリプトーム規模での編集活性
分子工学:金の針でとじられた奇抜なタンパク質ケージ