Nature ハイライト
ナノスケール材料:ねじれたファンデルワールスナノワイヤー
Nature 570, 7761
グラフェンなどの二次元材料を組み合わせると、比較的弱いファンデルワールス相互作用で結合したヘテロ構造を形成できる。層間に小さな不整合(層間ねじれ)を導入することによって、ねじれ二層グラフェンにおける超伝導など、さまざまな意外な特性が現れることが示されている。しかし、そうした小さなねじれ角を制御して操作することは困難である。今回2つの研究グループが、合成時に調節可能な層間ねじれが自然に発達していく、硫化ゲルマニウム半導体の層状結晶でできたファンデルワールスナノワイヤーを実証している。こうした手法は、ねじれ角の定まったファンデルワールス構造のスケーラブルな作製への道を開く可能性がある。
2019年6月20日号の Nature ハイライト
神経科学:自閉症モデルの作製
神経科学:アルツハイマー病の進行の分子的概観
免疫学:NLRP3活性化の機構
材料科学:ナノチューブにおける増強された光起電力効果
ナノスケール材料:ねじれたファンデルワールスナノワイヤー
材料科学:応力で現れる構造色
進化学:性選択への新しい道筋
細胞生物学:断片化がミトコンドリアの選択を引き起こす
がんゲノミクス:がんの検出における無細胞DNAの断片化解析
構造生物学:一般市民によるタンパク質設計