Nature ハイライト
細胞生物学:断片化がミトコンドリアの選択を引き起こす
Nature 570, 7761
ミトコンドリアゲノムは母系遺伝するが、ミトコンドリアゲノムには変異が生じやすいことを考えると、ミトコンドリアで働く選択機構は、こうした変異で起こり得る有害な影響を打ち消している。R Lehmannたちは今回、in situハイブリダイゼーション法を用いて、ショウジョウバエ(Drosophila)の生殖系列において個々のミトコンドリア対立遺伝子を可視化する系を樹立した。ミトコンドリアの融合が減少すると、対立遺伝子が複数のミトコンドリアへと分散されることになり、ゲノムの混合が妨げられることが分かった。これはまた、有害な変異を持つATP産生能の低いミトコンドリアがオートファジー経路によって分解されるための標識となる。
2019年6月20日号の Nature ハイライト
神経科学:自閉症モデルの作製
神経科学:アルツハイマー病の進行の分子的概観
免疫学:NLRP3活性化の機構
材料科学:ナノチューブにおける増強された光起電力効果
ナノスケール材料:ねじれたファンデルワールスナノワイヤー
材料科学:応力で現れる構造色
進化学:性選択への新しい道筋
細胞生物学:断片化がミトコンドリアの選択を引き起こす
がんゲノミクス:がんの検出における無細胞DNAの断片化解析
構造生物学:一般市民によるタンパク質設計