Nature ハイライト
工学:アリから着想を得たロボット
Nature 571, 7765
アギトアリは、跳躍して脅威から逃れたり障害物を越えたりできるように多くの機構を進化させた。例えば、脚を使って前方に跳ねるだけでなく、大顎をパチンと閉じることで自らを上方に弾き飛ばすこともできる。今回J Paikたちは、アギトアリから着想を得て、凹凸地形上の歩行、平坦面上の匍匐、スナップ機構を用いた跳躍が可能な三脚ミリロボットを実証している。今回のミリロボットは他にも、アリのように互いにコミュニケーションを取って協働し、縦一列になって障害物を飛び越えたり、物体を操作したりすることさえできる。今回の手のひらサイズのマルチロコモーション・ミリロボットは、バッテリー駆動であるにもかかわらず、重さがわずか10 gであり、さまざまなタスクを実行できる小型ロボットを作製するコンパクトでスケーラブルな方法を提示している。
2019年7月18日号の Nature ハイライト
計算化学:反応予測が容易に
進化学:胚発生の細胞別トランスクリプトミクス
遺伝学:単一細胞ジェノタイピング
神経科学:大脳皮質の符号化構造
生化学:脂質二重層の単層間で脂質が移動する仕組み
物性物理学:擬ギャップの温度を測る
工学:アリから着想を得たロボット
化学:自動的に進むナノリボン合成
気候科学:海面水温記録の問題を修正する
生化学:mRNAの液–液相分離能はm6Aによって増強される
構造生物学:ミトコンドリア内での分裂