Nature ハイライト
材料科学:電場によって駆動される冷却
Nature 575, 7783
熱量効果に基づく固体冷却技術は、電力消費量と世界中の温室効果ガス排出量を減らす可能性があるため、現行の蒸気圧縮サイクルに取って代わると期待されている。こうした冷却デバイスは、電場や磁場によって駆動される相転移を利用しているが、動作温度範囲が限定され、駆動される温度変化の値が小さいことが多い。今回B Nairたちは、ペロブスカイト酸化物の高品質積層キャパシターが、これらの欠点を克服する電場駆動熱量効果を示すことを実証している。こうした改善は、Bサイトカチオン秩序を向上させ活性領域を増大させるデバイス作製の最適化に基づいている。今回の結果は、固体冷却技術を向上させ、ガドリニウムの磁気熱量効果に基づく現在の標準技術に挑むものである。
2019年11月21日号の Nature ハイライト
天体物理学:ガンマ線バーストの残光からのテラ電子ボルト放射
天体物理学:GRB 190114Cの多波長観測
天体物理学:ガンマ線バーストからの超高エネルギーγ線
材料科学:電場によって駆動される冷却
工学:皮膚によって改善される仮想現実
古生物学:二足歩行への道の途中
微生物学:マウスのアルコール性肝炎をバクテリオファージ療法で軽減する
がん:ウイルスを介して皮膚がんを防ぐ
細胞生物学:tループの動態を制御するスイッチ
光合成:Qサイクル中での電子伝達
構造生物学:古代の遺伝子転位機構