Nature ハイライト
がん:ウイルスを介して皮膚がんを防ぐ
Nature 575, 7783
皮膚の扁平上皮細胞がんにおけるヒトパピローマウイルス(HPV)の役割は議論の的になっている。J Strickleyたちは今回、パピローマウイルス感染の実験的マウスモデルを用いて、非黒色腫皮膚がんの病因におけるパピローマウイルスの役割を調べた。正常な免疫能を持つマウスにパピローマウイルスを潜伏感染させると、その後の化学発がんや紫外線発がんのプロトコルによる皮膚がんの誘導が防がれることが分かった。この防御は、ウイルス特異的な皮膚常在性T細胞に依存的であることが示された。従って、この研究は、共生HPVが皮膚において扁平上皮細胞がんを防ぐ有益な効果を持つ証拠を示している。
2019年11月21日号の Nature ハイライト
天体物理学:ガンマ線バーストの残光からのテラ電子ボルト放射
天体物理学:GRB 190114Cの多波長観測
天体物理学:ガンマ線バーストからの超高エネルギーγ線
材料科学:電場によって駆動される冷却
工学:皮膚によって改善される仮想現実
古生物学:二足歩行への道の途中
微生物学:マウスのアルコール性肝炎をバクテリオファージ療法で軽減する
がん:ウイルスを介して皮膚がんを防ぐ
細胞生物学:tループの動態を制御するスイッチ
光合成:Qサイクル中での電子伝達
構造生物学:古代の遺伝子転位機構