Nature ハイライト
がん:細胞の代謝を機械的に調節する
Nature 578, 7796
がんは比較的硬い細胞外環境を持つことが多く、機械的な合図が腫瘍形成を促進することが知られている。今回G Danuserたちは、機械シグナルが細胞代謝を変化させることを明らかにしている。上皮細胞は、硬いマトリックス中に置かれると解糖系の重要なタンパク質ホスホフルクトキナーゼ(PFK)を増加させ、これによって解糖が亢進することが分かった。腫瘍細胞ではPFKが常時上方調節されているために解糖が構成的に亢進し、それが腫瘍の増殖を促進する。
2020年2月27日号の Nature ハイライト
原子核物理学:間近にある核子
エネルギー科学:被害の軽減
材料科学:ひずみ硬化する金属ガラス
気候科学:棚氷のブロック状の面は温かい海水による融解を妨げる
植物生物学:細胞の活性酸素種センサー
創薬:糖ペプチドの新しい作用機構
免疫学:セリアック病のマウスモデル
細胞生物学:自然免疫系の危機センサーTLR9に免疫以外の役割
神経免疫学:免疫細胞はマウスの適応的熱発生を調節する
がん:細胞の代謝を機械的に調節する
構造生物学:明らかになった甲状腺ホルモン合成部位