Nature ハイライト

植物生物学:細胞の活性酸素種センサー

Nature 578, 7796

植物では、外的ストレスや内的なシグナルに応答して産生した過酸化水素(H2O2)が、膜タンパク質であるアクアポリンチャネルを通って細胞内に入るが、細胞がこの活性酸素種を感知する仕組みは不明だった。今回Z Peiたちは、これまで特性が知られていなかったサブファミリーに属するロイシンリッチリピート受容体キナーゼのHPCA1が、シロイヌナズナ(Arabidopsis)の孔辺細胞の細胞膜に存在するH2O2センサーであることを明らかにしている。彼らは、H2O2が、細胞外のシステイン残基を共有結合的に修飾することによってHPCA1を活性化し、これがHPCA1の自己リン酸化につながることを見いだした。活性化されたHPCA1は次いで、H2O2が誘発するCa2+流入チャネルの活性化と気孔の閉鎖を仲介する。

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