Nature ハイライト
材料科学:ひずみ硬化する金属ガラス
Nature 578, 7796
多くのエンジニアリング金属合金は、「ひずみ硬化」特性、すなわち、ひずみが増大すると強くなる傾向を持つことから評価されている。このひずみ硬化は、構造用材料にとって極めて重要な特性である。別の種類の合金である金属ガラスは、結晶性合金よりも優れたさまざまな機械的特性を持つが、ひずみ硬化ではなくひずみ軟化を示すことが多い。今回J Panたちは、バルク金属ガラスに機械的若返り処理を行ったところ、ひずみ硬化を示しつつ非晶質ガラス構造(およびそれに伴う優れた機械的特性)を維持する材料が得られたことを報告している。この結果は、金属ガラスが構造用途に利用できるようになることを示唆している。
2020年2月27日号の Nature ハイライト
原子核物理学:間近にある核子
エネルギー科学:被害の軽減
材料科学:ひずみ硬化する金属ガラス
気候科学:棚氷のブロック状の面は温かい海水による融解を妨げる
植物生物学:細胞の活性酸素種センサー
創薬:糖ペプチドの新しい作用機構
免疫学:セリアック病のマウスモデル
細胞生物学:自然免疫系の危機センサーTLR9に免疫以外の役割
神経免疫学:免疫細胞はマウスの適応的熱発生を調節する
がん:細胞の代謝を機械的に調節する
構造生物学:明らかになった甲状腺ホルモン合成部位