Nature ハイライト
分子生物学:クロマチンのリモデリング
Nature 579, 7799
クロマチンリモデリング装置は、クロマチン内のDNAに他のタンパク質が接近できるようにするという重要な役割を担っており、これによって転写や修復といった過程が進行可能になる。今回2つの研究グループがそれぞれ別のクロマチンリモデリング装置について、ヌクレオソーム(ヒストン八量体の回りに巻き付いたDNAからなる)に結合した際の構造を報告している。P Cramerたちは、ヌクレオソームと複合体を形成した酵母RSCの構造を明らかにし、この構造からRSCがDNA中にヌクレオソーム非存在領域が形成されるのを促進して、他のタンパク質がDNAに接近できるようにする仕組みを示唆している。一方、Y Heたちはヌクレオソームに結合した酵母SWI/SNFの構造を報告し、SWI/SNF複合体が移動の際にヒストンに係留したままでいるための仕組みを、この構造に基づいて考察している。
2020年3月19日号の Nature ハイライト
物性物理学:二次元モアレ超格子における電子相関の量子シミュレーション
物性物理学:二次元モアレ超格子における一般化されたウィグナー結晶
生物物理学:拡散理論の飛躍
材料科学:粒界の相変態
フローケミストリー:中央ステーションを通る自動合成
古生物学:初期の鳥類
神経科学:ハエに見られる極端な嗅覚特化の神経相関
植物科学:植物組織の定量的アトラス
細胞生物学:統合的ストレス応答に役割を果たす新しい因子群
生化学:小胞体で機能するグルコシルトランスフェラーゼの構造
分子生物学:クロマチンのリモデリング