Nature ハイライト

免疫学:脂質吸収と腸バリア機能の神経免疫調節

Nature 579, 7800

腸は、摂取した食物から抽出された栄養素の消化と吸収を促進する一方で、腸管腔に存在する微生物群集の免疫制御も維持している。D Littmanたちは今回、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチドを分泌する腸ニューロン、IL-22を分泌する3型自然リンパ球、腸管上皮からなる神経免疫回路について報告している。この回路は、食物摂取の際に脂肪の吸収を促進する一方、腸の免疫細胞の機能を低下させて、腸バリアの破壊や腸内病原体に対する感受性を引き起こす。この経路の阻害剤は、脂質吸収を低下させたり、急性胃腸感染症の際に腸バリアを増強したりする治療ツールになる可能性がある。

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