Nature ハイライト
免疫学:性依存的な脂肪炎症
Nature 579, 7800
内臓脂肪組織は、代謝の維持に非常に重要な役割を担っている。その機能は炎症によって障害され、インスリン抵抗性や2型糖尿病の原因となり得る。A Kalliesたちは今回、マウスにおいて、内臓脂肪組織における制御性T(Treg)細胞の表現型、機能および数が、雌雄間で異なることを示している。雄の脂肪組織における炎症の増強は、Treg細胞のCCR2依存的な誘導を引き起こす。この局所的なTreg増殖は、雄性ホルモンに応答するIL-33産生間質細胞集団の分化によって調節されている。この研究は、炎症や、おそらくは自己免疫の調節における性的二型性の解明に貢献する。
2020年3月26日号の Nature ハイライト
物性物理学:重フェルミオン超伝導体における三重項電子対の形成
量子物理学:長岡強磁性の量子シミュレーション
大気科学:成層圏オゾンの回復による大気循環の変化傾向の休止
進化学:脊椎動物の手の起源
神経科学:別々のドーパミン受容体による条件付けと報酬学習の精緻化
植物細胞生物学:多精受精を防ぐ
がん:マイクロバイオームのシグネチャーでがんを監視
免疫学:脂質吸収と腸バリア機能の神経免疫調節
免疫学:性依存的な脂肪炎症
分子生物学:相分離により形成される反応中心
分子生物学:アルコールに対する細胞の応答
化学生物学:コンピュータ上で見つかったメラトニン化合物がマウスで機能した