Nature ハイライト
大気科学:成層圏オゾンの回復による大気循環の変化傾向の休止
Nature 579, 7800
オゾン層破壊物質の排出によって、特に南極大陸上空の成層圏のオゾンが枯渇し、これに起因して大気循環の多くの側面が影響を受けてきた。理論的には、モントリオール議定書(オゾン層破壊物質の削減に大きく成功した取り組み)によって、こうした循環の変化は減殺されたはずである。今回A Banerjeeたちは、観測結果などの一連の証拠を用いて、大気循環の変化傾向が休止しているか逆転しており、その最も可能性の高い説明が、モントリオール議定書の実施であることを示している。
2020年3月26日号の Nature ハイライト
物性物理学:重フェルミオン超伝導体における三重項電子対の形成
量子物理学:長岡強磁性の量子シミュレーション
大気科学:成層圏オゾンの回復による大気循環の変化傾向の休止
進化学:脊椎動物の手の起源
神経科学:別々のドーパミン受容体による条件付けと報酬学習の精緻化
植物細胞生物学:多精受精を防ぐ
がん:マイクロバイオームのシグネチャーでがんを監視
免疫学:脂質吸収と腸バリア機能の神経免疫調節
免疫学:性依存的な脂肪炎症
分子生物学:相分離により形成される反応中心
分子生物学:アルコールに対する細胞の応答
化学生物学:コンピュータ上で見つかったメラトニン化合物がマウスで機能した