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微生物学:感染した赤血球上のマラリア原虫抗原に対して保護作用を持つ抗体

Nature 582, 7810

D Rajたちは今回、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)のグルタミン酸リッチタンパク質(PfGARP)のワクチンとしての可能性を評価している。PfGARPは、早期から後期の栄養体に感染した赤血球上に発現する寄生虫抗原であることが明らかになった。著者たちは、PfGARPを標的とする一連のモノクローナル抗体を作製し、これらの抗体が、寄生虫の増殖を抑制し、最終的にはそれらを殺傷できることを示した。非ヒト霊長類でのワクチン接種とチャンレジ研究によって、裏付けとなる証拠も得られた。これまでのところ、血液段階の熱帯熱マラリア原虫に効果的なワクチンを作る試みはほとんど成功しておらず、ほぼ全ての候補が臨床試験で失敗しており、保護作用を示す証拠は全く見られないか非常に限定的であるため、今回の研究はマラリアワクチンの研究分野で今後注目されるだろう。

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