Nature ハイライト
神経科学:脳卒中における神経保護作用への概日リズムの影響
Nature 582, 7812
複数の神経保護戦略が、脳卒中の齧歯類モデルで成功しているが、ヒト臨床試験へのトランスレーショナル研究は成功していない。ヒトと齧歯類の概日リズムは昼夜が逆転していることから、今回E Loたちは、こうした臨床試験での失敗が概日リズムの影響によるものである可能性を検討した。異なる3種類の神経保護治療法を調べた結果、齧歯類の非活動期に当たる日中では顕著な保護が見られるが、活動期である夜間では保護効果がないことが明らかになった。これらの結果は、脳卒中治療のトランスレーショナル戦略の探求では、概日リズムが神経保護作用に及ぼす影響を考慮する必要があることを示唆している。
2020年6月18日号の Nature ハイライト
天体物理学:周期的な高速電波バースト
天体物理学:テラ電子ボルトのエネルギーで解像されたケンタウルス座Aのジェット
ナノスケール材料:ダイヤモンドの強靭化
海洋科学:将来の北極海の酸性化に対する新たな制約
健康科学:COVID-19の拡大を予測する携帯電話データ
神経科学:脳卒中における神経保護作用への概日リズムの影響
再生医療:培養皿でヒトの皮膚を作製する
発生生物学:マウスのガストルロイドはマウスの胚発生を再現し、解明の手掛かりをもたらす
発生生物学:ヒトのガストルロイドはヒト初期胚発生の新たなin vitroモデルとなる
分子生物学:二本鎖切断をPARで確実に起こす仕組み
バイオインフォマティクス:HIVのRNAはどのように折りたたまれているのか
構造生物学:特徴が明らかになったTASKチャネル