Nature ハイライト

発生生物学:マウスのガストルロイドはマウスの胚発生を再現し、解明の手掛かりをもたらす

Nature 582, 7812

ガストルロイドは胚性幹細胞が三次元的に集合した凝集体で、着床後の発生を模擬する。今回A van Oudenaardenたちは、単一細胞RNA塩基配列解読と空間的トランスクリプトミクス、さらに細胞のライブ画像化を用いて、マウスのガストルロイドとマウス胚を比較した。その結果、ガストルロイドにはこれまで報告されていたよりも多くの胚細胞タイプが含まれていること、胚と同様にガストルロイドでも体節形成の主要な調節因子群が発現していることが明らかになった。今回の研究によって、マウスの発生についてのさらなる手掛かりが得られ、ガストルロイドが、胚発生の解析に使えるハイスループットなin vitroモデルとして有用であることがはっきりと示された。

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