Nature ハイライト
材料科学:アモルファス固体の構造研究方法
Nature 592, 7852
ガラスの構造と欠陥の一般的な記述のために、その三次元原子構造を十分な正確度と精度で決定することは、長年の課題であった。今回Y Yangたちは、急冷した多成分金属ナノ粒子の構造の原子分解能のトモグラフィー撮像法を報告し、この目標に向けて有望な一歩を踏み出している。彼らは、連続傾斜像を再構成するRESIREという新しいアルゴリズムを開発し、これを用いて粒子の体積の大半がアモルファス(非晶質)であることを明らかにするとともに、これらの構造における短距離秩序と中距離秩序に関する詳細な定性的情報と定量的情報を示している。さらに、一部の短距離秩序(面心立方、六方最密、体心立方、単純立方)が互いにつながり合って中距離秩序の結晶様ネットワークを形成することも観察された。今回の研究は、さまざまなアモルファス固体の三次元構造決定への扉を開くと予想される。
2021年4月1日号の Nature ハイライト
物性物理学:モアレグラフェンにおける相関を熱力学的に調べる
ナノスケール材料:金属の直接3Dナノ造形
材料科学:アモルファス固体の構造研究方法
生態学:温暖化は栄養段階間のエネルギー転換を減少させる
発生生物学:長鎖ノンコーディングRNAの変異が肢形成異常を引き起こす
幹細胞:短腸症候群の治療法候補としてのオルガノイド移植
植物科学:植物の2つの免疫経路間のクロストーク
コロナウイルス:SARS-CoV-2スパイク変異株はウイルス複製を増強する
がん免疫学:黒色腫での細菌由来ペプチドの提示
分子生物学:ヌクレアーゼ複合体を凝縮する